なんじゃないかと思うところがあってD-55を6枚のサブロクで作るように改造してみた。すでに以前に改造したバージョンがあるのでその背丈を1mにした。
なぜ、D-58系はダメなのか、これはD-57に至る過程がすでにダメなのにそれを単純に幅だけを広げているからに他ならない。D-57でさえ相当にゆるい。それを幅だけ広げたものだから引き締まった低音など出るはずがないのだ。たぶん、長岡先生はD-55で終了したかったのだと思うのである。しかし、世間がそれを許さなかったのだ。しつこいほどリクエストが来るし出版社の圧力もあったのでしかたなく大型化への道を突き進んで行ったのだろう。D-57、D-58の製作記事での長岡先生のコメントがD-55のときほどの高揚感が感じられないことからもうかがい知れるのである。バックローデッドホーンとしてのバランスは偶然D-55が絶妙によかったのであろうと思う。事実、その後の評価も満足度も、D-58系よりもD-55の方が圧倒的に高いのである。
さて、そんなD-55なのだが、欠点はその完璧なまでの板取にある。つまり、板取を優先するあまり、部材寸法に余裕がないのだ(それが幸いした部分もあるかもしれないのだが)。さらに、板の横目を利用しているので木目を生かした仕上がりが期待できないのである。そこで、サブロクを5枚から6枚に増やして音道データはかたくなまでにそのままに、背丈のみ高くしてみる。さらに、天板を二重化する。背丈のみ高くしたため、開口部がオリジナルよりも相当大きくなる。これは逆にエクスポーネンシャルホーンに近づくため良い方に作用するのではないかと思う。さらにリスニングポイントも最適な位置に来る。ということで究極のD-55のカタチは次のようになる。
▲究極のD-55
▲背丈をちょうど1mにした
ハカマ部分を入れると1,021mmである。
▲大きさの比較
左からD-55オリジナル、D-55改、D-58ES。D-55改はD-58ESとほぼ同じ高さになる。
▲D-55(下)とD-58ES(上)の音道の比較
このように、D-58ESはD-55に比較してすべてが大きくなっているのである。これではスカスカなのもうなずける。D-55の音道は偶然の結果で黄金率にはまってしまったのだろう。
▲サブロク6枚で作る
D-58ES改がサブロク7枚なのでコストパフォーマンスはまずまずである。
もし、D-58系を作りたいと思っているなら、このD-55を検討してみてはいかがだろうか。D-58ESを作ってしまった私がお勧めする。ただし、板取があっているかどうかは保証いたしかねるので、必ず自分で板取りしてみてほしい(本当にいいかげんなので)。板番号は、概ねオリジナルと同じである。
▲板番号
※論理展開が飛躍しているのはわざとであります。突っ込まないでください・・・。
2008年11月23日日曜日
やっぱり20cm1発のバックロードはD-58ではなくD-55
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